福島老朽原発を考える会 |
研究成果発表会配布資料[pdf] |
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青木 一政 さん | ||
http://fukurou.txt-nifty.com/ | ||
50万円 |
近くに設置したとしても、風を受ける方向(リネンの設置方向)により、セシウムの吸着に2倍程度の差があることがわかってきた。車道に面する側などは、値が高い傾向にある
S 氏宅ガンマ線イメージングの映像
岩手県盛岡市での学習会の様子
千葉県流山市での学習会の様子
高木基金「市民科学 研究成果発表会 2017」での発表の様子(青木一政さん)
2015年12月の助成申込書から
2016年10月の中間報告から
福島原発事故による放射能汚染から子どもや住民の健康を守るため、各地で被ばく最小化を取り組む活動があります。これらの団体・個人と連携して、住民の懸念・不安を具体的に立証するために、汚染実態や内部被ばく状況の調査、被ばく最小化のための活動を行っています。
具体的には、(1)リネン吸着法による大気中浮遊塵の放射能調査、(2)子どもを中心とした尿検査による内部被ばく調査を軸に行っています。
前年度に引き続き、各地域のグループ、個人の協力を得て尿検査を実施中です。新たなこころみとして、関西方面への自主避難者にも尿検査を呼び掛けて実施しました。当然のこととはいえ、関西方面への自主避難者では尿検査でセシウムが検出された人はいませんでした。様々な困難を抱えている自主避難者の方々からは、今回の尿検査について好意的な反応を得ました。
尿検査や、リネン吸着法による大気中粉塵の放射能調査で、新たに岩手県、千葉県東葛地域などのグループ、個人との連携を進めています。各地域の協力グループ、個人の相互の交流、連携を狙いとして、交流会を実施しました。
一方で、8000Bq/kg 以下の除染土の公共工事での活用、放射能汚染ゴミの焼却による周辺への二次汚染など、放射能汚染問題は従来からあるゴミ問題との重なりの様相を見せています。「たたかう住民とともにゴミ問題の解決をめざす弁護士連絡会」総会に参加して、活動状況をプレゼンする機会をもちました。これを契機に、新たに岩手県で焼却炉による環境汚染と闘うグループとの連携を進めています。
完了報告・研究成果発表会資料より
私たちのプロジェクトは、福島原発事故の発生に伴い、住民、特に放射線影響が高い子どもの被ばくを低減させて健康被害を抑えることを目的としてスタートしました。
本年度の活動計画として次の目標を挙げました。
(1)リネン吸着法による大気中浮遊塵の放射能調査。
(2)子どもを中心とした尿検査の拡大。
(3)甲状腺がん多発など、健康被害の実態と低線量被ばくの危険性についての研究と啓発。
尿検査では、新たに岩手県盛岡市、千葉県流山市、白井市などの保護者グループとの連携ができました。また京都府在住の自主避難者のグループとの連携もできました。このような連携の拡大の結果、本年度は合計117名の方の尿検査を実施しました。 2011年からの累計では延べ647人となります。これらの検査の積み重ねにより、居住区域による尿中セシウム濃度の違い、関西への自主避難者では全員不検出(検出限界0.02〜0.05Bq/L)であることなどが明らかになりました。
リネン吸着法では新たに45カ所で調査を行いました。プロジェクト累計では132カ所となりました。これらの結果についてはフクロウ通信やちくりん舎のウェブサイト(http://chikurin.org/wp/?page_id=3330)などで随時公開しています。
本年度の特記すべき事項として、岩手県一関市で放射能汚染ゴミ焼却に反対する2 つのグループとの連携が始まりました。焼却炉からの放射能の二次拡散の実態調査を通じて、汚染牧草焼却中止、焼却炉増設反対の運動を支援する活動を展開しています。
さらに、2016年7月に仁木工芸(株)と共同で南相馬市内、富岡町などでガンマ線イメージングによる放射能汚染実態の視覚化に取り組み、民家の屋敷林や玄関脇樋下などの汚染実態の可視化に成功しました。しかし、焼却炉周辺の汚染可視化はバックグラウンドの影響で適用が難しいことも判明しました。