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東京湾奥における魚介類の放射線調査



グループ名 R.I.La
代表者氏名 清宮 祥子 さん
URL
助成金額 30万円

東京湾のシロギス釣り船の様子。

7月の調査で捕獲した検体。

東京湾内の検体の捕獲場所

研究の概要

2014年12月の助成申込書から
 東京湾奥の魚介類、特に子供達にも釣魚や潮干狩りとしての対象として親しまれているが、漁業としての漁による捕獲がなく、行政機関による放射線汚染の結果が開示されていないが、実際には釣魚や潮干狩りの対象として非常に多くの人々により捕獲が行われている魚介類を捕獲、放射線調査を実施することにより、今まで開示されることのなかった東京湾奥の魚介類の放射線汚染の現状を特定、その結果を広く開示し注意喚起を行う。

中間報告

2015年10月の中間報告から
 東京湾奥の魚介類は、子供達にも釣魚や潮干狩りの対象として親しまれていますが、漁業としての捕獲がなく、行政機関による放射線汚染の結果が開示されていません。実際には釣魚や潮干狩りの対象として非常に多くの人々により捕獲が行われている魚介類を捕獲し、放射線調査を実施することにより、今まで開示されることのなかった東京湾奥の魚介類の放射線汚染の現状を特定し、その結果を広く開示し注意喚起を行います。  プロジェクトの進捗状況としては、4月から8月については、下記の調査を実施しました。 ・江戸川放水路河口域から三番瀬におけるアサリの捕獲並びに放射能調査 ・江戸川放水路におけるハゼの捕獲並びに放射能調査 ・木更津湾沖におけるアナゴの捕獲並びに放射能調査 ・木更津沖から中ノ瀬航路脇におけるシロギスの放射能調査  木更津沖のアナゴについては、協力者による検体提供による調査ですが、その他の調査についてはR.I.La の調査スタッフが直接、検体捕獲にあたりました。また、捕獲は複数回実施しています。天候や潮まわりによる多少の日程の調整、捕獲数量の問題による測定下限値等の問題はありましたが、調査自体は順調に推移しています。また、9月に入ってからはすでに木更津沖から中ノ瀬航路のシロギスの2回目、江戸川放水路のハゼの2回目の調査を実施しています。10月からは、スズキの調査がスタートする予定となっています。

結果・成果

完了報告・研究成果発表会資料より
 2015年度の東京湾奥の魚介類放射能調査においては、東京湾において観音崎から富津岬を結んだ線よりも北側の海域で、干潟に生息する貝類(アサリ)、砂地に生息する魚類(ハゼ、シロギス、ギマ、アナゴ)、小魚等を捕食する魚類(スズキ、太刀魚、ドチザメ) の3 種類について検体を捕獲、NaI シンチレーション検出器によって放射性核種の含有調査を実施しました。その調査結果については下記の通りです。 1.干潟の貝類からは放射性核種は検出されなかった。 2.砂地の魚類からは一部魚類を除き放射性核種は検出されなかった。 3.小魚等を捕食する魚類からは放射性核種は検出されなかった。 4.砂地に生息する魚類の内、江戸川放水路において、2015年9月の豪雨の後に行徳可動堰が開放され、江戸川の汚染土壌が流入した後の緊急調査で捕獲したハゼにおいて、微量のセシウム137が検出された。  東京湾奥の放射性核種による汚染のメカニズムを解明していくため、2016年度より、魚介類の調査と並行して干潟の土壌の調査を実施していく予定です。干潟の土壌調査は、陸側からのアクセスと海側からのアクセスを並行して実施し、また、土壌自体の検査についても、放射性核種の検出試験と共に、微生物の定性分析試験も実施していきます。  2016年度新規に取得する調査ボートにより、よりタイトでピンポイントな場所での魚介類の捕獲、高精度デジタル魚群探知機による海底質の状況の調査や河口付近での海底土壌の採取、並びに青潮発生時の海底土壌の採取等を実施し、放射性核種による土壌汚染の因果関係等についても調査します。

その他/備考


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