高木仁三郎市民科学基金は、生涯をかけて、原子力時代の一日も早い終焉をめざし、「市民科学」に力を尽くした故高木仁三郎の遺志に基づき、「市民科学者」を志す市民やグループへの助成を2001年度から行ってまいりました。
2011年3月11日の東日本太平洋沖地震によって発生した福島第一原発事故は、発生から一ヶ月半が過ぎた現在でも、収束の目処が立たず、放出された放射能による周辺住民への健康被害、農産物、水産物への汚染が深刻化しています。さらに、避難措置の地域のみならず、広範囲にわたって、地域社会の経済基盤やコミュニティそのものが存亡の危機に直面しています。また、現場で事故の対応にあたっている労働者の被曝も極めて憂慮すべき状況にあります。まさに私たちが懸念してきた「原発震災」が現実のものとなってしまったと言わざるを得ません。
この状況をふまえ、高木基金は、下記の通り、「福島原発震災」を受けての緊急の助成を行うこととしましたので、奮ってご応募ください。
助成の対象 | 高木基金のめざす「市民科学」の立場から、以下のいずれかに関わる調査研究を助成の対象とします。 1) 福島原発事故に関わる情報収集、分析、記録、発信(とりわけ海外への発信)など 2) 福島原発事故をふまえた、今後の社会再構築やエネルギー政策に関わる調査研究 ・「市民科学」の考え方については、裏面に紹介する高木仁三郎の著作や、高木基金のウェブサイトをご覧いただき、理解を深めて応募していただくことを期待しています。 |
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応募資格 | ・資格・年令等の制限はありません。一般の市民や市民グループも対象となります。 |
助成金額 | ・1件あたりの金額は、100万円を上限とします。助成予算の総額は500万円です。 |
助成の期間 | ・原則として2011年7月〜2012年6月の一年間とします。 (すでに開始されている活動についても、内容に応じて助成の対象とします。) |
申込み方法 | ・下記リンクより応募フォームをダウンロードし、必要事項を入力の上、出力した書面を郵送して下さい。同時に、入力済みの助成申込書を電子メールで高木基金事務局へ送信して下さい。(書面の申込書を正本とし、メールのみの申込みは認めません) ・ 助成申込書フォーム(Microsoft Word 文書 105KB) ・ 助成申込書フォーム(PDF 文書 200KB) |
募集期間 | ・2011年5月9日〜25日(当日消印有効) |
事前相談 | 書面での応募前に、希望に応じて事務局が「事前相談」を受け付けます。調査研究の計画段階での相談にも応じますので、積極的にご利用下さい。 |
選考のながれ |
・選考委員会による書類選考に基づき理事会にて助成を決定し、結果を2011年6月末頃までに応募者全員に通知します。 ・応募内容について事務局から問い合わせをしたり、追加の資料提出をお願いする場合もあります。 |
成果発表など |
・所定の書式により、中間報告および完了報告をしていただきます。 ・高木基金主催の成果発表会で、研究成果等を発表していただきます。 |
なお、高木基金では、例年8〜9月にアジア向けの助成募集、11〜12月に国内向けの助成募集を行っております。これらについては、今年度も、例年同様の時期に実施の予定です。